仕事や家庭の都合で年末年始に引っ越しを検討している方々にとって、「引っ越し料金は高いのかな？」「12月と1月はどっちがお得なの？」「業者の手配はできるの？」といった不安がついてまわることでしょう。
結論から言うと、引っ越しの料金面だけを見ると、12月と1月では大きな差はありません。
ただし、年末年始は業者や窓口が休業していることがあり、きちんとした事前準備をしなければ、最悪引っ越しができないなんてことも起こりえます。
そこで、本記事では大手9社のサービスの特徴や、12月・1月の休業日や料金の相場などを徹底解説します。
また、記事の後半では年末年始の引っ越しにおける注意点や、費用を節約してスムーズな引っ越しを実現するコツについても紹介しています。
年末年始の引っ越しを、ストレスなく乗り切り、快適な新生活をスタートさせるための情報が満載です。ぜひご参考にしてくださいね。
2023年〜2024年 大手引っ越し業者の年末年始の休業日
下記の表の通り、一部の引っ越し業者を除いて、大晦日や正月の三日間は休業することが多い傾向です。そのため、希望の引っ越し日が業者の営業日と一致しているかどうかを事前に確認し、営業している業者を選ぶことが重要です。また、年末年始は引っ越し需要が高まるため、早めに予約しておくことをおすすめします。
| 引っ越し業者 | 年末年始の休業期間 | 備考 |
|---|---|---|
| カルガモ引っ越しセンター | 休みなし | |
| アーク引っ越しセンター | 12/31〜1/3 | |
| アート引っ越しセンター | 12/29〜1/4 | |
| アリさんマークの引っ越しセンター(アリさんマークの引越社) | 12/31~1/3 | エリアによって異なる |
| 日本通運の引っ越しセンター | 12/30〜1/4 | 作業対応可能日程は12/28まで |
| サカイの引っ越しセンター | 見積もり：12/31〜1/2 | 引っ越し作業期間：12/31〜⅓エリアによって異なる |
| クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス) | 休みなし | |
| 佐川(SGムービング) | 12/27〜1/5 | 距離により対応可センターにより異なる |
| ハート引っ越しセンター | 12/31~1/3 | 当日中に完了できない中長距離の移動を伴う引っ越しは注意 |
- 各営業所、引越しの距離によって定休日が変わってくるため上記は、目安となります。詳細は各引越しセンターへお問い合わせください。
カルガモ引っ越しセンター
カルガモ引っ越しセンターは、創業50年以上の老舗引っ越し業者です。見積もりから引っ越し、処分、取り付けまで、すべてをリーズナブルな価格で提供しています。
一括見積もりサイトやテレビCMを活用せず、地域密着型でサービスを展開しています。特に、東京、神奈川、埼玉のエリアに特化しており、50年間の実績を活かした不動産紹介も行っています。
また、2023〜2024年の年末年始は、休まず営業しています。割引率も高いので、お得に引っ越ししたい方は、ぜひご相談ください。
アーク引っ越しセンター
お客様第一のサービスをモットーにしているアーク引っ越しセンターは、引っ越しを担当する全てのスタッフが実践教育を受けたプロの集団です。
全国に200拠点以上を展開し、その実績がギネスブックにも登録されています。さまざまな引っ越しプランをご提供し、お客様のさまざまなニーズに対応可能です。安心して引っ越しを任せられるよう、万が一の場合に備えた保証も充実しています。
なお、年末年始の休業期間は12月31日〜1月3日までとなっております。休業日前後やエリアによっては対応内容が異なる場合がありますので、ご注意ください。
アート引っ越しセンター
アート引っ越しセンターは、長年の実績を活かし、高品質で安心感のある引っ越しサービスを提供しています。
豊富なオプションで、お客様のさまざまなニーズに対応。電気工事やハウスクリーニング、地震対策、乗用車の陸送など、ご要望に合わせて柔軟に対応可能です。
引っ越しの際には、無料のクリーンサービスやアフターサービスを徹底しています。また、60歳以上のお客様にはプロのコンシェルジュがサポートし、お客様の要望に合わせて引っ越しの段取りや、お部屋作りに関するマンツーマンのアドバイスを行っています。
アリさんマークの引っ越しセンター (アリさんマークの引越社)
アリさんマークの引越社は、創業以来「引っ越しの専門業者」として、お客様との信頼関係を大切にしています。
自社で育成したスタッフが責任を持って作業を行っているため、他の業者に比べて安心感が高いのが強みです。
なお、年末年始の休業期間は、12月31日〜1月3日までです。ただし、エリアによっては変更がある場合がありますので、ご注意ください。
日本通運の引っ越しセンター
日本通運は、長年の実績とノウハウを活かして、「便利」で「安心」な引っ越しサービスをモットーにサービスを展開しています。
一人暮らしや家族向けなど、一般の方の引っ越しに加えて、大規模なオフィス引っ越しにも対応。人数や荷物の量に応じて、さまざまな引っ越しプランをご用意していますので、ご希望に合わせてお選びいただけます。
年末年始の休業期間は、12月30日〜1月4日までとなります。作業対応可能な日程が、12月28日までとなっている点にご注意ください。
サカイの引っ越しセンター
サカイ引っ越しセンターは、創業50年以上の歴史を持つ大手引っ越し業者です。長い営業歴と高い知名度・実績を誇り、「引越安心マーク」を取得するなど、信頼性の高い引っ越しサービスを提供しています。
9つのプランとオプションが用意されており、単身やご家族など、さまざまなニーズに対応します。また、プランやオプションを組み合わせることで、より理想の引っ越しを実現できます。
クロネコヤマト (ヤマトホームコンビニエンス)
ヤマトコンビニエンスは、クロネコヤマトのグループ企業で、引っ越し部門を担当しています。配送業で培ったノウハウを生かし、低料金でありながら高品質な引っ越しサービスを提供しています。
特に、単身パックに特化しており、荷物の量や作業内容に合わせて選べるプランやオプションが揃っています。そのため、荷物が少ない方が格安で引っ越しを希望する際に最適なサービスとなっています。
年末年始も年中無休で営業しており、お客様の引っ越しをいつでもサポートしています。
佐川引っ越しセンター(Sgムービング)
SGムービングは、佐川グループの引っ越し部門です。日本国内の引っ越しを請け負う信頼できる業者です。
引っ越し安心マークの取得で業界に認定され、万一トラブルやクレームが発生しても、しっかりと対応してもらえます。一人暮らしから家族、オフィスや施設の移転まで、どんな引っ越しにも対応。
家具1つだけの運搬もOK。繁忙期でも臨機応変に対応してくれるので、安心して利用できます。
年末年始は12月27日〜1月5日まで休業。距離によっては対応が異なるので、事前確認しておくと安心です。
ハート引っ越しセンター
ハート引っ越しセンターは、1992年に創業した引っ越し会社です。豊富な実績と経験で、安心と安全を第一に考えた高品質なサービスを提供しています。
引っ越しだけでなく、インターネット回線の取次ぎやオフィス移転、ペットの輸送など、さまざまなオプションを提供。引っ越しの際には、搬入・搬出・輸送はもちろん、丁寧な梱包で大切な家財を保護するサービスにも力を入れています。
年末年始は12月31日〜1月3日まで休業です。中・長距離の引っ越しを検討している場合は、当日完了が難しいため対応できない場合があります。
12月に引っ越しするときの費用の相場
12月は年末にかけて引っ越しの需要がやや増えますが、繁忙期に比べると件数の少ない時期です。
見積もり金額は、繁忙期（3～4月、10～12月）と比べて安い水準です。ただし、閑散期（5～9月）と比べるとやや高い傾向にあります。
ここでは、単身引っ越し(荷物量別)と家族引っ越しの料金相場を見ていきましょう。
| 単身 (荷物少なめ) | 単身 (荷物多め) | 2人家族 | 3人家族 | 4人家族 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ~1km程度 | 平均25,000円 | 平均 35,000円 | 平均 50,000円 | 平均 55,000円 | 平均 60,000円 |
| ~50km程度 | 平均30,000円 | 平均40,000円 | 平均62,500円 | 平均70,000円 | 平均90,000円 |
| ~100km程度 | 平均45,000円 | 平均50,000円 | 平均65,000円 | 平均85,000円 | 平均111,000円 |
| ~300km程度 | 平均53,000円 | 平均75,000円 | 平均150,000円 | 平均160,000円 | 平均168,000円 |
- 依頼者の条件によって料金は変動するため、あくまでも目安としてご利用ください。
12月は後半になるほど引っ越しの需要が高まります。年末の休暇を利用して引っ越したい人が増え、最終週には平日でも料金が上がることがあります。
引っ越しの日程が調整可能であれば、12月上旬の平日に引っ越すのがおすすめです。
年明け「1月」に引っ越しするときの費用の相場
次に、1月の引っ越し料金相場をタイプ別に見ていきましょう。12月同様に、単身、夫婦・カップル、家族ごとに料金が異なります。
それぞれのカテゴリにおける1月の引っ越し料金を確認していきます。
| 単身 (荷物少なめ) | 単身 (荷物多め) | 2人家族 | 3人家族 | 4人家族 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ~1km程度 | 平均32,000円 | 平均35,000円 | 平均41,000円 | 平均48,000円 | 平均58,000円 |
| ~50km程度 | 平均37,000円 | 平均43,000円 | 平均65,000円 | 平均70,000円 | 平均90,000円 |
| ~100km程度 | 平均50,000円 | 平均57,000円 | 平均67,000円 | 平均77,000円 | 平均100,000円 |
| ~300km程度 | 平均55,000円 | 平均80,000円 | 平均145,000円 | 平均150,000円 | 平均170,000円 |
- 依頼者の条件によって料金は変動するため、あくまでも目安としてご利用ください。
1月は、引っ越し業者の営業日が限られており、まとめて作業できる日が高額になりがちです。また、月末は引っ越し需要が増加し、料金も高くなります。
一方で、年初と月末の中旬は、引っ越し需要が落ち着き、比較的料金が抑えられる時期です。
引っ越しのスケジュールに余裕がある場合は、1月上旬から中旬の平日に引っ越すことをおすすめします。
年末年始の引っ越しで注意する5つのこと
年末年始は、引っ越し業者のほか、様々な業種が休業する時期です。
また、1年の節目である年末年始は、引っ越しの需要が高まる時期でもあります。そのため、引っ越しの失敗が起こりやすい時期です。失敗を避けるためにも、これからご紹介する5つのポイントを参考にしましょう。
引っ越し業者の予約は早めに行う
年末年始の引っ越し予約は、早めに行うのがポイントです。
年末年始は、多くの引っ越し業者が休業期間に入り、一時的に引っ越しの需要が高まります。そのため、予約が取りにくく、費用が高くなる傾向があります。
引っ越し当日の1ヶ月前までに予約するのが理想ですが、早ければ早いほど安心です。年末年始の引っ越しをスムーズに進めるためにも、業者の休業日も確認し、スケジュールを調整しておきましょう。
引っ越し前にライフライン・インターネットの手続きをしておく
引っ越しの際は、電気・ガス・水道などのライフラインの手続きをしておくことが大切です。引っ越し前後でおこなう手続き内容は以下の通りです。
| サービス名 | 停止手続き(旧居) | 新規手続き(新居) |
|---|---|---|
| 電気 | 退去の1〜2週間前に連絡をする | 入居後に支払いのための手続きをする |
| 水道 | 退去の1〜2週間前に連絡をする | 入居後に支払いのための手続きをする |
| ガス | 退去の1〜2週間前に連絡をする | 入居2〜3週間前に開栓の申し込みをする |
| インターネット | 1ヶ月前に手続きをする | 2～4週間前 |
退去時に手続き忘れや不備があると、退去後も旧居の電気・ガス・水道の料金を支払うことになってしまいます。
年末の忙しさに追われてしまう前に、早めに手続きを行っておきましょう。
また、インターネットをすぐに使用したい方は早めの3〜5週間前までに連絡しておくと安心です。
開通工事の申し込みから工事までに時間がかかるため、年末年始の営業日程も含めて確認しておきましょう。
住民税の納税先を確認しておく
住民税の納税先は、1月1日時点の住所地の自治体です。
そのため、12月に引っ越しをした場合、新しい住所地の自治体に納税することになります。逆に、1月2日以降に引っ越しをした場合は、納税先が旧居の住所地の自治体になります。
また、12月に引っ越しをする場合は、年末調整や確定申告の際に、新しい住所を記入する必要があります。
確定申告は年が明けてから行うことが一般的ですが、年末調整関連の書類は年内に会社に提出する必要があります。この際の注意点として、引っ越し前の住所ではなく、新しい住所をきちんと記入しましょう。
引っ越し前に郵便物の転送手続きをしておく
引っ越し前に、郵便物の転送手続きを忘れずに行なっておきましょう。
年末年始の引っ越しでは、新旧の住所に関わる連絡漏れが生じやすく、特に年賀状の送付が心配されます。また、転居届を出していないと、重要な郵便物が届かず問題が生じる可能性があります。
そこで、「e転居」(webサービス)を利用することで、簡単かつ迅速に転送手続きができます。また、転居届の処理には3～7営業日かかるため、手続きは12月20日前後に済ませることが望ましいです。
年末の引っ越し日が近づいたら、旧居近くの郵便局に転出届を提出しておきましょう。これにより、1年間は無料で郵便物が新居に転送され、連絡漏れやトラブルを防げます。手続きは早めに行い、混雑を避けるよう心掛けましょう。
引っ越し当日は余裕を持った計画を立てる
引っ越し当日は、道路の混雑や引っ越し業者との打ち合わせのミスなど、予期せぬトラブルに備えて十分な時間を確保したスケジュールを組んでおくことが大切です。
特に年末年始は帰省ラッシュにより道路が混雑しやすく、計画通りに作業が進まない可能性が高まります。引っ越し業者との打ち合わせが不十分だと、スケジュールや作業内容に誤解が生じ、思い通りに進まないことがあります。
トラブルに備え、引っ越し当日は事前に引っ越し業者と細かい打ち合わせをしっかり行い、余裕をもったスケジュールを立てましょう。これにより、予期せぬ問題に柔軟に対応でき、スムーズな引っ越しを実現できます。
年末年始に引っ越しを安くすませる4つコツ
ここからは、年末年始の引っ越しの際、少しでも料金を抑えるために4つのポイントを紹介していきます。
お得に年末年始の引っ越しの計画を立てていきましょう。
複数の業者から相見積もりを取る
引っ越し料金を安くするためには、複数の引っ越し業者に見積もりを取り、料金を比較することが重要です。
主な理由は以下の通りです。
- 引っ越し業者によって得意な依頼内容や稼働状況が異なるため、同じ条件の引っ越しでも料金に差が生じるから
- 早めに見積もり依頼をして、引っ越し日の枠が空いている状態で交渉すれば、料金を引き下げられる可能性があるため
- 複数の業者と比較することで、適切な業者を選び、料金を抑えることができるから
また、実際に同じ引っ越し内容であっても、1社目の見積もりよりも2社目の見積もりの方が安いケースも考えられます。
したがって、引っ越し料金を安くしたい場合は、複数の業者に見積もりを取り、十分な比較を行いましょう。その際、業者の信頼性にも注意して選択することが大切です。
不用品を処分して荷物を減らす
引っ越し費用は、荷物の量によって大きく変わります。そのため、不用品を処分して荷物を減らすことで、引っ越し費用を節約することができます。
不用品を処分する方法は、大きく分けて以下の2つがあります。
- 自治体の粗大ごみ回収サービスや不用品回収業者に依頼する
- フリマアプリやオークションサイトなどで売却する
粗大ごみ回収サービスや不用品回収業者に依頼する場合は、事前に粗大ごみの最終受付日や燃えるゴミのスケジュールを確認しておきましょう。
引っ越し前に、計画的に不用品を整理しておくことで、スムーズかつ経済的に引っ越しを進められます。
フリー便や午後便を活用する
引っ越し料金は、時間帯や曜日、季節などによって変動します。
通常、時間帯を指定しない「フリー便」や「午後便」は、時間帯を指定した場合よりも料金が安く設定されています。
近隣への引っ越しや単身引っ越しなど、引っ越し作業が迅速に終わる予定の場合には、時間指定が不要なフリー便や午後便を利用することで、引っ越しの費用をお得に抑えられます。
やむなく料金の割引率が低い日に引っ越しをする場合などに、フリー便や午後便を検討してみましょう。
可能な限り自分で作業を行う
引っ越し費用を節約するには、自らが運搬や荷造りを行うのがおすすめです。
通常、引っ越し業者に運搬や荷造りを依頼すると、作業員の人件費が発生し、費用に上乗せされるため見積もり金額も高くなります。そこで、自分で運搬や荷造りを行うことで、引っ越し費用を大幅に抑えることができます。
ただし、自分で多くの作業をこなす場合は、時間と労力が必要になります。くれぐれも無理をせずに、荷物の種類や量をきちんと把握し、自力運搬が適しているかどうか見極めましょう。
自ら作業を行う方法は、時間に余裕がある方や、荷物の量が少ない方におすすめな手段です。
年末年始の引っ越しQ&A
年末年始に引っ越しを予定している方は、費用や日程だけでなく、さまざまな疑問が出てくることもあるでしょう。
ここでは、年末年始の引っ越しならではの疑問について、よくある質問と回答をまとめました。
まとめ
本記事では、年末年始の引っ越しにおける業者の稼働日や料金相場について紹介しました。
年末年始は引っ越しの繁忙期であり、業者の予約が難しくなる傾向があります。営業日程が不規則になることや交通渋滞も考慮されるため、予約を早めに確保し、無理のないスケジュールで計画を進めることが大切です。
また、年末年始だからといって、通常よりも引っ越し料金が極端に高くなることはありません。ただし、この時期は料金が変動しやすいため、見積もりを取りながらリアルタイムな情報を把握することをおすすめします。
年末年始の引っ越しは、通常とは異なる点もがありますが、十分な事前準備を行い、計画的に進めることでスムーズに引っ越しすることができるでしょう。