引越し検討中の方必見!賃貸物件でよくあるトラブルとその回避方法を徹底解説!

アパートやマンションなどの賃貸物件には、トラブルがつきものです

大家さんや管理会社の間で原状回復や修繕費を巡るトラブルが生じたり、隣人から騒音や駐車場の無断利用に悩まされたり。雪国の場合は除雪に関するトラブルも起こり得ます。

このような漠然としたトラブルの心配が先に頭に浮かんでしまって、安心して引越しに踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。どんなトラブルが起きる可能性があるのか、それを事前に知っていると知っていないでは安心感に大きな差が出てきます。

そこで今回は賃貸物件でよくあるトラブルの事例について、契約時・入居後・退去時のタイミングに分けて解説し、トラブルの回避ポイントについて記載させていただきました

さらに万が一のトラブルに対応できるよう、対策ポイントや解決方法だけでなく、賃貸トラブルに詳しい相談室・専門機関をまとめてあります。無料で電話相談を受け付けている場合がほとんどなので、困ったときは気軽に問い合わせてみましょう。

本記事を読めばきっと、引越し前に賃貸トラブルの不安を払拭できるはずです。安心して引越しを進めたい方はぜひ参考にしてみてください。

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INDEX

賃貸物件の契約時によくあるトラブルの事例

賃貸物件の契約時にはさまざまな落とし穴が潜んでいます。賃貸物件の契約時によくあるトラブルについてまとめました。
事前に把握しておけば、賃貸物件の契約時に余計なストレスを受けなくて済むでしょう。

トラブル1.入居申込書を提出したあとのキャンセルを断られる

何気なく内見をしたら、思いがけずいいお部屋だった、そんなときはすぐにでも引越しをしたくなってしまいますよね。高まるテンションにまかせて入居契約書を書いてしまう、という話をよく聞きます。

しかし冷静になった後でその物件の大きな問題点に気づいてしまったり、さらに良い物件が見つかるというケースも少なくありません。その場合、入居のキャンセルを申込んでも断られてしまうことがあるので注意が必要です。

一度正式に契約を交わしてしまうと、入居前でもキャンセルはできません。もしキャンセルする場合は解約扱いとなって、退去にともなう費用を精算する必要があります。

一般的に解約の申し出は、退去の1ヶ月前までと定められているので、最低でも1か月分の家賃が発生してしまう可能性があるのです。

ただし入居申込書を提出しただけの段階では契約が成立していないため、入居のキャンセルは可能です。その段階でキャンセルをする場合は、可能な限り早く不動産会社や大家さんに連絡しましょう。

ただし申し込みのキャンセルは、不動産会社や大家さんに迷惑をかけることに変わりありません。もし契約前にキャンセルをする可能性が高いのであれば、事前にキャンセルの期限や申請先も確認しておくとよいでしょう。

トラブル回避ポイント:賃貸契約の捺印や署名は、冷静に考えたうえで引越しの意思が固まってからにする。

トラブル2.保証会社の審査に落とされる

物件を貸す立場としては、家賃の滞納リスクに備えなければなりません。もしそのようなことがあった場合は、保証会社が家賃を立て替える役目を果たしています。

そのため、入居するときに管理会社や大家さんが指定する保証会社から審査を受けます。しかし保証会社が一社しか指定されていない場合、審査に落ちて物件を借りられなくなるケースもゼロではありません。

審査では支払い能力が確認されます。収入に対して家賃が高すぎると、審査に落とされる可能性があります。したがって信頼されるだけの収入源を確保してから審査を受けるか、収入に見合った物件を慎重に選ぶことが重要です。

もし審査に落とされてしまった場合、管理会社や大家さんが複数の保証会社と提携しているのであれば、ほかの保証会社を提案してくれることもあります。保証会社の審査基準はそれぞれ異なるので、変更すれば審査に受かる可能性も生じるでしょう。

また過去に家賃の滞納などを続けてしまうと信用情報機関に情報が残り、引越しの際に保証会社の審査に通過できなくなることがあります。しばらく物件を借りられないリスクが出てしまうため、家賃は滞納することのないよう注意しましょう。

トラブル回避ポイント:収入に合った家賃の部屋を探すこと。滞納は絶対にNG!

トラブル3.リフォームやクリーニングが完了していなくて入居できない

仲介会社と管理会社の連携不足で、入居日までにリフォームやクリーニングが完了しておらず、予定通りに入居できないトラブルもあります。

もし予定通りに入居できなかったときは、引越しのキャンセル料金など損害が生じてしまうこともあるでしょう。その場合は、仲介会社と管理会社の間で責任の所在を明確にしてから費用を請求します。

ただし「入居できない状況になったとき賠償請求を行わない」との誓約に合意してしまっていた場合、これをすることは出来ません。

したがって契約を締結する前にリフォームやクリーニングが終わらなかった場合の対応についても、念のため当事者の間で確認しておくことが大切です。

また、クリーニングが終わっていない状態で入居させられてしまうトラブルにも注意しなければなりません。

たとえば、入居後にエアコンの臭いが気になって機器の中を確認すると、実は清掃がされていなかったという事例があります。

この場合、契約書に「清掃済みでの引き渡しをする」という記載があれば、ハウスクリーニング代の請求も可能です。

このように、リフォームやクリーニングはトラブルの原因になりえます。賃貸契約を締結する前に関連事項を見落としなく確認するようにしましょう。

トラブル回避ポイント:契約の段階で、入居が遅れてしまった場合やクリーニングが完了していなかった場合の対応についてしっかり確認する。

トラブル4.契約日までに必要書類を用意できない

一般的な賃貸契約では、住民票や身分証、印鑑証明書、所得証明書などの提出が必要です。

しかし、役所に行く時間が捻出できず、書類を期日までに用意できないこともあります。

契約日までに必要書類の提出を完了しないと、鍵を受け取れないリスクがあるので注意してください。

貸主に相談すれば鍵の引き渡しくらい行ってくれると思ってしまうかもしれません。しかし貸主からすると、鍵の引き渡しには慎重にならなければならない理由があります。

もし入居者に部屋を占有されてしまえば、契約違反を理由に契約を解除するにしても、裁判に発展する可能性があるからです。

書類の提出が間に合わないとわかったら、可能な限り早く不動産会社に連絡しましょう。たとえば、住民票を用意できなかったときでも、後日提出する旨を記載した確約書を提出することで、鍵を渡してもらえるケースも珍しくありません。

郵送が間に合わないときは、書類をFAXやPDFデータで送り、原本を後日届けることで対応してもらえるケースもあります。

書類によっては本人以外が取得できることもありますので、忙しくて用意できないのであれば代理人に準備してもらうなどして工夫しましょう。

トラブル回避ポイント:必要書類の提出が間に合わないときは早めに不動産会社に連絡する。

賃貸物件の入居中によくあるトラブルの事例

賃貸物件にまつわるトラブルは契約時だけに起こるわけではありません。ここからは入居中によくあるトラブルの事例を解説していきます。

トラブル1.近隣住人との騒音問題

アパートやマンションの集合住宅にはさまざまな人が入居しており、隣室や上階の入居者の生活音が気になるときがあります。具体的な騒音としては洗濯機や掃除機、テレビ、ペットの鳴き声などが挙げられます。

生活リズムは人それぞれであり、深夜や早朝に騒音が聞こえると、睡眠の妨げになってしまいかねません。

音源を突き止めて近隣住人に指摘する方法もありますが、すべての入居者が真摯に対応してくれるとは限りません。怒りを買って事件に発展してしまうリスクをふまえると、直接の接触は避けたほうがよいでしょう。

騒音トラブルに悩んだ場合、管理会社や大家さんに相談して、間接的に注意してもらうのが無難です。

ここで気になるのが、物件の貸主に相談したとき、必ず対応してもらえるのかどうかですよね。本来貸主には、入居者が平穏に暮らせる環境を提供する義務があります。

“第六百一条 賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。”

e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089より 民法第六百一条

使用収益とは私法上の概念であり、物を利用して利便を得ることをさします。したがって、民法の規定に応じて、貸主は入居者の権利を守るために、騒音トラブルを解決しなければなりません。

貸主に対して騒音の改善に応じない入居者は、最終的に賃貸借契約を解除される可能性があります。

トラブル回避ポイント:直接文句をいうとさらなるトラブルや事件の元。必ず管理会社や大家さんに相談しましょう。

トラブル2.駐車場の無断利用や接触事故

契約しているはずの駐車場に、無関係の車が駐車するトラブルもあります。必要なタイミングで車を駐車できないと、入居者には精神的なストレスが生じるでしょう。

怒って駐車禁止を示す紙を車に貼り付けるというアイデアが浮かぶかもしれません。しかしもし傷がついてしまった場合、別のトラブルに発展するリスクがあります。

無断駐車に遭遇したら、騒音トラブルのときと同様にひとまず管理会社や大家さんに相談しましょう。

そのほかの対応としては、事実関係を正確に第三者に示せるよう証拠を残すことが大切です。無断駐車された日時やナンバーを記録したり、駐車の状況を写真に残したりするようにしましょう。

駐車場に関するトラブルでは、自分が加害者となってしまうトラブルもあります。たとえば駐車スペースが狭い場合、隣の車を傷つけてしまうことも少なくありません。少しの接触であればバレないと思ってしまうかもしれませんが、軽い接触でも事故として扱われます。

道路交通法によると、事故が起きたときは警察に通報しなければなりません。

“車両等の運転者は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。“

e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105#1765より 道路交通法第七十二条

報告を怠ると前科・前歴がつくリスクもあります。必ず警察に報告するようにしましょう。

トラブル回避ポイント:無断駐車をされたときは証拠の写真を撮って管理会社・大家さんに相談。自分が事故を起こしてしまったら必ず通報すること。

トラブル3.入居者の変更を申告しなかった

契約した物件に友人や知人、家族などを無断で住まわせると賃貸借契約を解約されるリスクがあります。

入居者に変更があるときは、大家さんや管理会社に連絡して書類手続きを確認しましょう。

一般的に同居人の追加を含めて入居者を変更するときは、契約内容変更届出書を提出しなければなりません。契約者の氏名や物件名を記載するのはもちろん、変更開始日や新入居者の氏名、変更理由なども記載します。

届出書類とともに、新入居者の公的書類(コピー)や顔写真なども求められます。同居人が増える場合、許可を受ければ審査の必要はありません。

もし契約者が変わるのであれば、再審査などの手続きが必要になります。また変更にあたって数千円ほどの事務手数料が発生することもあり、貸主によって金額は変わります。

一人暮らし専用(単身者限定)のアパートやマンションだと、同居人を住まわせられません。一人暮らし専用の間取りに複数人が同居すると、話し声による騒音でほかの入居者に迷惑をかけてしまうリスクがあるからです。

同居や同棲の可能性があるのであれば、2人以上が入居できる物件やルームシェアに対応している物件などを探して、事前に検討するようにしましょう。

トラブル回避ポイント:同居人ができた場合は正直に報告する。一人暮らし専用の部屋の場合は同居は不可能。

トラブル4.無断でペットを飼っていることが発覚

ペットショップで動物を衝動買いしてしまい、ペット禁止物件にもかかわらず飼育を始めてしまう方もいるかもしれません。

無断でペットを飼っていることがバレると、契約を解除されるリスクがあります

バレなければ大丈夫だと思ってしまうかもしれません。しかしペットの鳴き声を聞いたほかの入居者から管理人に通報が入ったり、散歩に連れ出していた瞬間が防犯カメラで撮影されてしまったりする可能性もゼロではありません。

ペットを飼育する可能性が少しでもあるならば、ペット飼育可能な物件も事前に検討するようにしましょう。「ペット可」の物件でも、ペットの種類によっては飼育できないケースもあります。入居前に不動産会社に確認しましょう。

また、途中で「ペット可」の条件が追加された物件だと、ほかの入居者から理解を得られない可能性もあります。不安があれば「ペット共生型」の物件がおすすめです。共生型の物件はペットの飼育が前提とされており、飼育に必要な機器や環境も整備されています。

そのほか「ペット応相談」を掲げる物件もありますが、通常よりも敷金が1~2ヶ月分多くなる傾向があります。余裕をもって資金を準備しておきましょう。

トラブル回避ポイント:ペット飼育は計画的に!引越し前に物件の条件を確認しておく。

トラブル5.共用部分や室内設備などの故障

賃貸物件に入居したときに遭遇するトラブルとして、共用部分や室内設備の故障も挙げられます。

もし故障に遭遇したとき、いったい誰に相談してもよいのか不安に感じる方もいるかもしれません。

“賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。”

e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089より 民法第六百六条

民法の規定によると、賃貸人は物件の使用に必要な修繕を行う義務があります。たとえば雨漏りやエアコンの故障などが発生していれば、対処しなければなりません。ただし借主の過失で設備が壊れてしまったときは、修繕を断られてしまう可能性があります。

大家さんによっては、こちらに過失がなかったとしても対処をしてくれないことがあります。その場合、不動産会社の担当者に相談してみましょう。緊急性があるのであればホームセンターで道具を用意して、自分で修繕する方法も検討してみてください。

修繕の責任を巡って貸主とトラブルを起こしたくないのであれば、契約を結ぶ前に修繕に関する取り決めを確認しておくことが大切です。

貸主の修繕義務を免除する特約が記載されていることもあります。責任の範囲に疑問があれば、貸主との間で認識を細かく突き詰めておきましょう。

また責任の所在をわかりやすくするために、入居時の状態をしっかりと記録しておくともトラブルを回避するためのコツとなります。最初から壊れていたのにその費用を借主が払わなければならない状況は、できるだけ避けたいところです。

トラブル回避ポイント:あらかじめ契約内容を確認し、修繕に関する内容をチェックしておく。入居時には初期状態をしっかり記録しておく。

トラブル6.水漏れの発生

入居後に水漏れの発生に出くわすこともあります。原因として挙げられるのが、配管の劣化です。

台所に水を供給する「給水管」、浴室に湯水を供給する「給湯管」などは、配管内に高い水圧がかかっており、亀裂や接続のズレなどによって水が噴き出すことがあります。

その一方で、トイレや台所で流した水を排水する「排水管」は水圧がかかっていません。水漏れの被害は少ない傾向です。

原因はともあれ、水漏れを放っておくと、湿気によるカビや結露などの二次被害を引き起こす可能性があります。ほかの入居者が保持する家財を水浸しにしてしまうかもしれません。水漏れを発見した場合、程度に関係なく速やかに管理会社に報告しましょう。

夜間だと貸主と連絡が取れないこともあり、自分で対処したくなる方もいるかもしれません。しかし、素人の処置では事態が悪化するリスクがあります。自己修繕はおすすめできません

連絡が取れなければ、水道業者に修理を相談しましょう。契約書類に記載されている連絡先に直接問い合わせします。

水道業者とコンタクトが取れたら、水漏れの原因を特定してもらいます。経年劣化が原因であれば、貸主に費用を請求しましょう。

キッチンや浴室で水を出しっぱなしにしたり、水回りの設備の取り付けや取外しなどを無理に行ったりした場合、自分の過失として責任を取らなければならないケースもあります。

入居後は水回りのトラブルを起こさないように、慎重に水道設備を利用することも大切です。

トラブル回避ポイント:水漏れを発見したらまずは管理会社に連絡。繋がらなければ契約書類に記載の水道業者に連絡。絶対に自分で対処はしないこと。

トラブル7.除雪で隣人に迷惑をかけてしまう

豪雪地帯では、アパートやマンションなどに雪が降り積もります。雪をそのまま放置すると氷になってしまい、転倒のトラブルにつながりかねません

そのため除雪する必要があるのですが、大家さんや管理組合によってルールが定められていないと、暗黙の了解で入居者が除雪を迫られるケースもあります。

しかし、賃貸物件ではスコップや雪かき道具を管理するスペースを確保できないこともあるでしょう。その場合、チリトリを除雪作業に活用してみてください。

雪の量が多い場合は、プラスチック製よりもアルミ製のものが役立ちます。階段の踊り場や駐輪場などで、足の踏み場を確保する程度であれば、洗面器で代用するのもよいでしょう。

ただし、雪かきにもマナーがあります。雪の積み場所を誤ると、近隣住民とトラブルになりかねません。隣人に迷惑がかかる場所に雪を積まないようにするのが基本です。また、夜が明けないうちの雪かきは危険なので避けましょう。

進学や就職、出張などで豪雪地帯に引っ越す場合、賃貸物件の仲介会社に雪かきの決まりを事前に確認しておくと、安心して入居できるでしょう。

もし雪かきにストレスを感じるようであれば、屋根付きの駐車場がある物件やロードヒーティングが完備されている物件を検討してみてください。

トラブル回避ポイント:雪かきを怠るのは非常に危険。また雪かきのルールは場所によってそれぞれ異なるので、あらかじめ確認しておく。

トラブル8.更新にともなう家賃の値上げ

賃貸物件に入居していると、突然家賃の値上げを求められるケースがあります。契約時の家賃を値上げされるのは、誰しも反発してしまいたくなる出来事でしょう。

“建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。”

e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=403AC0000000090より 借地借家法第三十二条

建物や土地に対する税負担が高まったときや、家賃が相場より安いと判断できるときは、法律でも家賃の値上げが認められています

基本的には貸主と入居者の双方が合意しないと家賃の値上げは成立しません。しかし感情に任せて貸主の相談に応じないと、場合によっては退去を求められるリスクがあります。

貸主の立場としては、空き部屋を作るよりも長く住んでもらいたいため、冷静に対応すれば家賃を現状維持してくれるかもしれません。値上げの交渉をもちかけられたときは、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

トラブル回避ポイント:突然の家賃値上げに驚いても、感情的になるのはNG。また必ずしも受け入れる必要もないのでしっかりと交渉をすること。

トラブル9.貸主から契約更新を拒否された

借主は貸主よりも金銭的に立場が弱く、突然退去を命じられてもすぐに対応できないケースが想定されます。借主の立場が保護されるように、借地借家法では法定更新について規定されています。

“建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。”

e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=403AC0000000090より 借地借家法第二十八条

一般的な賃貸借契約では、原則として貸主からの一方的な更新拒絶は認められていません。そこには必ず正当な事由が求められます。

総合的に考慮される正当事由の内容は主に下記の通りです。

  • 建物の賃貸人及び賃借人がそれぞれ建物の使用を必要とする事情
  • 建物の賃貸借に関するこれまでの経過
  • 建物の利用状況
  • 建物の現況
  • 建物の賃貸人が建物の明渡し条件として立退料の支払いを申し出た場合の申出

もし一方的に貸主の都合だけで退去を迫られた場合、借地借家法の条文を根拠に正当な事由を提示してもらうようにしましょう。

トラブル回避ポイント:正当な理由のない突然の契約解除は受け入れる必要がない。まずは貸主の言い分に心当たりがあるかどうかを確かめましょう。

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賃貸物件から退去するときによくあるトラブルの事例

独立行政法人 国民生活センターによると、賃貸住宅の退去にともなう敷金や原状回復に関するトラブルの相談が、借主から毎年一定数寄せられているとのことです。2020年の相談件数は1万件を超えています。

(参考:賃貸住宅の敷金・原状回復トラブル 独立行政法人国民生活センター http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/chintai.html

このように賃貸物件から退去するときは、最も金銭トラブルが発生しやすいタイミングなので注意してください。

具体的には、退去時に敷金が戻ってこないケースや、多額の退去費用を請求されるケースがあります。それでもトラブルの事例を詳しく確認していきましょう。

トラブル1.敷金が戻ってこない

そもそも敷金とは、賃貸契約にともない貸主が入居者から回収するお金です。賃料不払いの補てんにあてられたり、入居者の故意や過失で発生した修繕費にあてられたりします

建物の価値は居住の有無にかかわらず、時間経過によって下がります。したがって、正しい方法で入居していたのであれば、使用開始当時より室内の状態が悪化していたとしても、そのまま貸主に物件を返還して問題ないと考えられています。

しかし、貸主の中には敷金に対する理解が不足し、返金に応じてくれないことも珍しくありません

また、敷金が返金されても金額に納得できないこともありえます。敷金の返金に疑問を抱いたら、不動産会社や専門機関への相談を検討しましょう。

敷金のトラブルになりえる要素がタバコやペットです。基本的にはペットによる損傷は入居者が負担するのが一般的です。タバコに関しては、見てわかるほどヤニの汚れがひどいと、過失と判断されるリスクがあります。

建物の利用に関して少しでも損傷や汚れの不安があれば、契約を結ぶ前に責任の所在を関係者で明らかにしておきましょう。

トラブル回避ポイント:経年劣化を考慮しない敷金計算は間違い。金額に納得できない場合は不動産会社や専門機関に相談しましょう。タバコやペットでの汚れは自己負担になるのであらかじめ要注意。

トラブル2.多額の退去費用を請求された

退去するときに、敷金を上回る多額の費用が請求されるトラブルも見受けられます。

請求書には原状回復費用の総額や、おおよその補修項目しか記載されていないケースがあります。費用の支払いについて妥当性を確認するために、まずは原状回復の内訳を正確に把握することが大切です。

そして、大家さんや管理会社と原状回復すべき場所を一緒に確認します。時間経過による経年劣化、通常の使用による通常損耗であれば、原状回復義務の対象から外れる可能性もあります。

しかし、入居者と貸主の間で退去費用に関する考え方が異なるケースもあるでしょう。当事者で話がこじれてしまったときは、専門機関への相談も検討してください。

事実関係でもめないように、証拠として部屋の写真(入居時と退去時)を撮影しておくこともトラブル対策として有効です。

トラブル回避ポイント:原状回復の内訳を正確に把握する。入居時に初期状態を記録しておく。こちらも金額に納得できなければ専門機関に相談しましょう。

賃貸契約や金銭のトラブルはどこに相談すればいい?

ここまでは賃貸住宅の契約や入居、退去に関するトラブル事例についてご説明してきました。しかし事前にトラブルの内容を把握していても、思わぬ事態に遭遇する可能性はゼロではありません。万が一に備えて相談先を知っておくと安心です

ここでは、賃貸住宅の悩みを解決したいときに検討できる相談先をピックアップしました。必要に応じて活用してみてください。

相談先1.独立行政法人 国民生活センター

公式HP:http://www.kokusen.go.jp/

独立行政法人 国民生活センターは、国民生活の安定と向上に寄与するために、消費者問題の解決を担う機関です。神奈川県と東京に事務所を構えています。

日ごろから寄せられる声を活かして、消費者被害の未然防止・拡大防止に努めています。生活問題に関する調査研究のほか、消費者への情報提供までおこなっているのが特徴です。

賃貸の金銭トラブルに関する相談も過去に多数寄せられており、対処法も確認できます。似たようなトラブルに遭遇したときに参考にしてみるとよいでしょう。

国民生活センターは、生活に関する苦情や問い合わせの相談窓口として知られています。相談するときは、消費者ホットラインの「188」に電話をかけましょう。番号の覚え方は「いやや!」です。最寄りの消費者生活相談窓口に取り次いでもらえます。

相談処理にあたって、氏名や住所、電話番号、性別などの情報開示が必要です。電話がつながらないときは、国民生活センターの「平日バックアップ相談」の電話番号が通知されます。国民センターでは、文書や来訪による消費生活相談には応じていません。

提供した情報については、個人を識別できる情報を除き、統計資料や相談事例として利用される仕組みです。

相談先2.住まいるダイヤル

公式HP:https://www.chord.or.jp/index.html

住まいるダイヤルは、住居に関する悩みを相談できる窓口です。国土交通大臣によって指定された相談窓口なので、安心して相談できます。公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターがサービスを提供しています。

住宅の取得やリフォーム、不具合、事業者の対応などに関するトラブルをはじめ、技術的・法律的な問題まで相談に対応。寄せられる電話相談の数は、年間で3万件以上に及んでいるとのことです。プライバシーの保護も徹底されているので、話しづらい内容でも相談しやすいでしょう。

電話相談で対応してくれるスタッフは、一級建築士の資格を持つ相談員です。受付時間は10時~17時までとなっており、全国どこからでも通話できます。ただし、土日・祝日・年末年始は電話を受け付けていないので注意してください。

公式ホームページでは、相談事例検索機能を活用して、賃貸住宅に関する相談事例を確認できます。

たとえば、敷金が返金してもらえなかった事例や、早期解約によって違約金を請求された事例などが公開されています。引越し後、賃貸トラブルに遭遇したときに参照すれば、解決策が見つかるかもしれません。必要に応じて事例を検索してみるとよいでしょう。

相談先3.法テラス(日本司法支援センター)

公式HP:https://www.houterasu.or.jp/

法テラス(日本司法支援センター)は、法的トラブルを解決するための総合案内所です。

政府によって設立された機関であり、設立以来サポートダイヤルの利用件数は448万件(令和2年3月末時点)に到達しました。

相談できる内容は、借金貸付や相続遺言、労働、交通事故などさまざまです。賃貸契約や敷金など、住環境の悩みについても相談できます。

利用者からの問い合わせに応じて、法制度や相談機関などの情報を無料で提供してくれます。ひとまずトラブルを解決するための情報を知りたいときは、サポートダイヤルに連絡しましょう。

サポートダイヤルの電話番号は0570-078374であり、覚え方は「おなやみなし」です。平日は9時~21時、土曜日は9時~17時まで電話受付しています。メールによる問い合わせは24時間受付中です。

経済的に余裕がない方も利用条件を満たせば、民事法律扶助制度によって弁護士や司法書士の無料相談を受けられます

その場合、最寄りの法テラスの窓口を訪ねるか、電話をかけましょう。条件を満たすことを確認してから予約し、後日に指定された書類を持参して相談に向かう流れです。

また、公式ホームページでは賃貸に関する疑問について回答事例も掲載しています。たとえば、貸借人の原状回復義務についてわかりやすく説明しています。原状回復義務にまつわるトラブルに遭遇したときも一度チェックしてみてください。

相談先4.不動産適正取引推進機構

公式HP:https://www.retio.or.jp/

一般財団法人 不動産適正取引推進機構は、不動産取引をめぐる紛争の防止・処理を行っている機関です。紛争事例の収集や分析まで行っているほか、宅地建物取引士試験の実施まで行っています。

そのほか、業界団体や消費者団体、自治体などが主催する研修会に、講師を派遣するサービスも提供。講演内容は、調査研究業務で得られた成果や、相談窓口に寄せられた事例などをベースとしています。

賃貸借や不動産売買に関するトラブルについて、年間1万件に近い電話相談を受けています。賃貸借契約の締結などに関する電話相談は無料です。

電話番号は0570-021-030であり、相談受付時間は11時~15時までです。土日・祝日・年末年始は相談を受け付けていません

相談は同機構のスタッフが対応しており、弁護士相談とは異なります。弁護士の個別あっせんは行っていません。来訪や文書、メール、FAXによる相談も受け付けていないので注意してください。

公式ホームページでも、契約の解除や支払金の返還、家賃の滞納など、アパート・マンションの賃貸借契約に関するトラブル事例が多く紹介されています。事例を参考にしてもトラブルを解決できないようであれば、同機構への相談も検討してみましょう。

相談先5.日本賃貸住宅管理協会

公式HP:https://www.jpm.jp/

公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会は、賃貸住宅市場の整備によって国民生活をサポートしている協会です。

居住者に安全・安心・快適な住まいを提供することをビジョンとして掲げており、管理業務の適正化によって、公正かつ公平な賃貸市場づくりに取り組んでいます。

具体的な事業は、賃貸住宅の運営・管理業務に関する調査研究や、運営・管理従事者の指導、居住者に対する相談業務などです。賃貸住宅に関する相談は、月曜日から金曜日の10時~17時の時間帯で受け付けています。

ちなみに、賃貸住宅に関する研究活動の成果は、2013年から日管協フォーラムの場で発表されています。ホームページでも、研究成果やブロックの活動をまとめた冊子をダウンロード可能です。

そのほか、「賃貸住宅クレーム・トラブルQ&A」という賃貸管理業務に関するサポートブックも出版しています。入居前・入居中・退去時の項目に分けて130の事例を収録しています。一般価格は2,500円、会員価格は1,500円です。

相談先6.日本消費者協会

公式HP:https://jca-home.jp/

一般財団法人 日本消費者協会は、消費者教育や消費者啓発活動に取り組んでいる公益法人です。

消費者の自立支援を促す活動を行う消費生活コンサルタントの養成講座を提供しており、修了生は全国で3,000名を超えています。また、消費者力の向上を目的とした講師派遣も実施していて、映像音声通話サービスZoomによるオンライン講座も実施可能です。

消費者相談室では、消費生活に関する相談を受けて、助言やあっせんを行っています電話番号は03-5282-5319です。相談できる曜日は火曜日と木曜日であり、時間帯は午前10時~12時、午後13時~15時半です。

相談室には、退去時の原状回復に関するトラブルや、契約前のキャンセルに関するトラブルなど、賃貸に関する相談も寄せられています。相談室として対応した処理も紹介されているので、相談時に対応してもらえる内容も事前に把握しやすいでしょう。

消費者力検定参考書として「やさしく学べる消費生活2021」も販売しています。消費者として知っておくべき法律や知識など、日ごろの消費生活に必要な情報も学べます。

暮らしのガイドブックとして役立つため、日常でトラブルが生じたときにも参考にしてみるとよいでしょう。

まとめ

引越しの注意点として、賃貸の契約時、入居後、退去時のトラブルについて解説しました。

契約時のトラブルとしては、書類が間に合わず鍵がもらえなくなる事例がありました。スケジュール変更によって、引越しサービスのキャンセル費が発生するのは痛手です。余裕をもって書類を準備し、引越しに備えましょう。

入居後のトラブルに関しては、騒音や駐車場、雪かきなど、近隣住民を巡る問題が多い傾向でした。入居後に近隣住民との関係が悪化してしまえば、落ち着いて生活できない状態になります。

自己判断で対処すると、事態の収拾がつかなくなるリスクもあるため、大家さんや管理会社などを通して問題に対処することが大切です。

退去時には、敷金の不払いや高額な退去費に関するトラブルが起きやすい傾向でした。基本的に過失や故意がなく、通常の範囲内で建物を利用していれば、修繕費を負担する責任はありません。返還額や請求費用の妥当性を当事者で確認しましょう

賃貸トラブルに関する相談先は、国民生活センターや法テラスなど、心強い専門機関がさまざま存在しています。万が一トラブルに巻き込まれたときでも、適切な解決方法を提案してもらえるので安心です

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