引っ越し費用を少しでも安く抑えたいなら、「いつ引っ越すか」は非常に重要なポイントです。
実際、時期によって相場が大きく変動するため、タイミングを間違えると想定より費用が高くなるケースも。このセクションでは、費用が安くなりやすい時期と、避けたほうがよい高くなりがちな時期について詳しく解説します。
| 家賃傾向 | 引越し業者の費用傾向 | 特徴・ポイント | |
|---|---|---|---|
| 1月 | やや高い(繁忙期入り) | やや高め | 内見が混み始める。選択肢が減り始める |
| 2月 | 高い(繁忙期ピーク) | 高い(繁忙期本格化) | 良い物件はすぐ埋まる。家賃交渉しにくい |
| 3月 | 高い(繁忙期ピーク) | 最高水準値(予約困難) | 選択肢がほぼ無くなる。競争激化 |
| 4月 | やや高い(繁忙余波) | やや高い(残りの枠の取り合い) | 残り物件が多く条件も微妙 |
| 5月 | 下がる傾向 | 落ち着く(予約しやすい) | 空室が出始めて交渉しやすい |
| 6月 | 安定or やや安い | 休め(閑散期) | 梅雨時期で動き少なく家賃が安定 |
| 7月 | 交渉しやすい | 休め(オフシーズン) | オーナーの値下げ対応が期待できる |
| 8月 | やや安い(お盆時期) | やや高い(お盆混雑) | 暑さや帰省の影響で動きにくく、交渉しやすい |
| 9月 | 比較的安定 | 標準価格帯 | 秋の転勤で少し動きがある |
| 10月 | 交渉しやすい | 安め(閑散期) | 需要が落ち着き交渉しやすい |
| 11月 | やや安い(空室多い) | 休め(年末前で柔軟対応) | 家賃交渉やフリーレントが出やすい |
| 12月 | やや安い(年末調整期) | やや高め(年末集中) | 早め契約で年明け入居が狙える |
引越し費用が安いのは「6月」や「10月」などのオフシーズン!その理由とは?
年間を通してみると、引越し費用が安くなりやすい時期としてよく挙げられるのが、6月や10月などのいわゆるオフシーズンです。
この時期は、引っ越しの需要が比較的落ち着いており、トラックやスタッフの稼働にも余裕があるため、費用が抑えられる傾向があります。
6月:新生活ラッシュの余波が落ち着き、動きやすいタイミング
6月は、3〜4月にピークを迎えた進学・就職・転勤の引っ越し需要が落ち着く時期です。
梅雨入りで外出が億劫になることもあり、内見や契約を急ぐ人が少ないため、不動産会社も柔軟に対応してくれる傾向があります。
また、引越し業者にとっても6月は「稼働率が下がる時期」とされ、割引キャンペーンやパック料金の調整が行われやすい月。
とくに平日や午後などの時間帯を選べば、さらに費用を抑えられる可能性があります。
10月:大型連休を外れ、隠れた狙い目シーズン
10月は「秋の転勤」が一部あるものの、全体としては大きな引っ越し需要が少ない月です。
9月に帰省や夏休み関連の動きが終わり、11月以降の年末シーズンに向けた準備にはまだ早いため、“谷間の時期”として業者に余裕があるのがポイント。
また、10月は気候も安定しており、荷造りや搬出作業もスムーズに進みやすい時期。
不動産市場でも、春や秋の繁忙期で売れ残った物件に交渉余地が出やすくなるため、家賃・初期費用の割引が狙えるケースもあります。
11月:空室が増える時期、だが地域差に注意
11月は、1〜3月の繁忙期に向けた準備期間と位置づけられることもあり、物件の入れ替えが活発になる時期です。
この影響で、空室物件が増え、条件交渉のしやすい月として紹介されることも多くあります。
ただし、エリアによっては企業の人事異動や年内入居希望者の駆け込み需要が集中するため、「必ず安い」とは言い切れない月でもあります。
不動産会社や引越し業者のスケジュールも読みづらくなる時期なので、エリア特性を踏まえたうえで“候補のひとつ”として検討するのが賢明です。
賃貸の家賃や初期費用が安い時期、高い時期は?
「引越し費用」と同じくらい気になるのが、新居の家賃や初期費用。
これらもまた、契約する時期によって金額に差が出るケースが多くあります。
ここでは、賃貸物件の家賃相場や初期費用が安くなりやすい時期と、反対に高くなりがちな時期の違いを見ていきましょう。
「どのタイミングで契約すればいい部屋が見つかり、費用も抑えられるのか?」を検討するうえで役立つ情報を紹介します。
家賃が高くなるのは1月〜3月!需要が集中する繁忙期は要注意
1月〜3月は、進学・就職・転勤などのタイミングが重なる「引越の繁忙期」です。
この時期は部屋探しをする人が一気に増えるため、不動産会社も物件オーナーも強気な価格設定になりやすく、家賃交渉が難しくなる傾向があります。
この時期は、単に内見予約が取りにくくなるだけではありません。需要が高まる分、賃貸物件の「家賃そのもの」が実際に上昇するケースも。
特に上がりやすいのは、以下のような物件です:
- 駅から近い・築浅・設備が充実した人気物件
- 就職・進学者が集まりやすい地域の1K・ワンルーム
- 転勤族やファミリー層に選ばれやすい2LDK〜3LDK
「あとで決めよう」と思っている間に、いい物件が埋まってしまうスピードも速くなるので、余裕を持って動けないと選択肢が限られ、結果的に家賃が高い部屋しか残っていない…という事態にもなりかねません。
この時期に引越予定がある方は、早めに予算や希望条件を整理しておくことが大切です。
家賃・初期費用を抑えたいなら5〜7月・11〜12月が狙い目
1〜3月の繁忙期が過ぎると、4月以降は徐々に引越し需要が落ち着きます。
特に5月〜7月や、11月〜12月は「オフシーズン」と呼ばれ、賃貸契約にかかる費用を抑えやすい時期です。
この時期は、繁忙期の入退去ラッシュで発生した空室が目立ち始めるタイミング。
オーナーや管理会社としても、空室期間が長引くほど家賃収入が得られないため、「できるだけ早く入居を決めたい」という心理が強く働きます。
その結果として、以下のようなコストメリットが期待できます:
- 家賃の交渉が通りやすくなる(数千円〜1万円下がる例も)
- 敷金・礼金ゼロや、仲介手数料無料のキャンペーンが出やすい
- フリーレント1ヶ月付きなど「実質家賃割引」に近い提案もあり
また、繁忙期に比べて内見や申込のスケジュールに余裕があるため、物件をしっかり比較検討できる点も大きなメリットです。
焦って契約を決める必要がなく、「予算・条件・住み心地」などをじっくり見極めながら引っ越し計画を立てられます。
とくに11月〜12月は、年末年始の休業前に空室を埋めておきたい不動産会社が増えるため、時期限定の割引キャンペーンや「1月入居で今契約OK」などの柔軟対応をしてもらえることも。
繁忙期に比べて選択肢は少なくなる場合もありますが、うまく条件が合えば費用をぐっと抑えた引っ越しが実現しやすいタイミングです。
まとめ
引越し費用を少しでも抑えたい方にとって、時期選びは非常に重要なポイントです。
年間を通して見ると、「6月」「10月」「11月」が比較的費用を抑えやすいタイミングです。ただし、エリア・タイミング・需要動向によって状況は異なるため、「早めの情報収集」と「柔軟な対応」が成功のカギとなります。










